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架空線 / 澤直哉

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新本

澤直哉 著
港の人 2023 初版第一刷

今、これほど澄みきった声で本を、詩を、語ることのできる人がいるだろうか。
若きロシア文学者による渾身の散文集。

本も詩も、降って生るのを寝て待つのでなく、立ち上がり、足で強く地を蹴って、空を切るように手を伸ばし、架空を束の間摑んで作られる。だから人の心をかくも狂わせ、慄わせ、高鳴らせる。──本書「跋」より

装丁 港の人装本室

■内容
「本をめぐる こころの ことばの 形にふれる」
文芸科の学生たちへ向けた講義をもとにした文章。戸田ツトムらブックデザイナーや文学者たちの言葉を引用しながら「人のこころのあり方」「ことばとは何か」に遡って、私たちの生と死の姿としての書物を考える。

「発生へ」
ある少年と交わした会話をきっかけに、心に湧き上がる数々の思い出や詩人たちの横顔をつづる。詩のことばの響きを基調低音に、生命の内奥へと歩みを進める書きおろしエッセイ。

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