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西瓜 13号
¥500
短歌同人誌 2024年夏号 西瓜編集室
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二〇一二 / 田口史人
¥2,530
新本 田口史人 著 円盤/リクロ舎 2016 第2版 駅前在庫 高円寺の音楽スペース円盤店主、田口史人のよる27万字に及ぶ、日々の記録。 「レコードと暮らし」での裏テーマを表に出した本になります。 日常が途切れることなく続いてゆくように、記述は表紙からはじまり裏表紙におよびます。 2008年、2011年、2012年、2015年の四部構成で、主に円盤のこと、 出張先のこと、映画鑑賞日記、食べ物のこと、様々な事が綴られています。 独白的なテクストから、2011年前後の変化の時代に向き合った店主の姿勢が伝わってきます。 ーーーお互いを絶賛しあわないと「ディスった」とか言われるような世の中ですから この程度の批判でも今ではタブーに近い感覚になってきていますし、それが決別に直結することもありそうです。 しかし、賛辞を送りあわなければならない関係の脆さといったらないと思います。 そもそも僕もあなたも下衆でしょうもないくだらない生き物である「人間」なんですから、 そのような賛辞に値する結果や行動など維持できるわけはないのです。 それあを維持しようと、お互いに裸の王様になりあっている状況の滑稽さと危険さから 少しでも多くの人が逃れて、やっとこさのそこそこの人間であろうとしてくれることを希望しています。 まさにそのくだらない僕自身がこの社会で生きていけないのですから。 そうでなければ困るのです」 本に出てくる事柄は… ネット・オークション、アマチュア、SNS、ライヴハウス、ブッキング、サービス業、営業マニュアル、東日本大震災、失業手当、原発、東京の生活、距離感、カテゴリー、ボーダーレス、80年代、90年代、秘め事、セブンイレブン、パトロン、自由、ミュージシャン、黒澤明、盆栽展、三ツ沢通信、地方都市、インディーズ、死んで行く人達、フリーミュージック、収集家、今井次郎、アナログ盤、アルゼンチン・タンゴ、今井正、間章、川勝正幸、日本万国博覧会、作品、マーケティング、田原総一朗、落語、URC、民芸、貧乏、相場、ロック、音楽の本、位相反転、引っ越し、ギャラ、祭り、小沢昭一、アンビエント、アンダーグラウンド、うつ病、菊地成孔、絵かきうた、円盤ジャンボリー、芸術、遊び場、KONO、ムードコーラス、オーディオ、本厚木、直島、スカム、ポータブル・レコード・プレイヤー、美空ひばり、チンドン屋....
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細部に宿る / 梶谷いこ
¥1,650
SOLD OUT
新本 梶谷いこ 著 ケイアイ文庫 2024 以下、出版社HPより 大層な思想ではなく些細なこだわりが、博愛ではなく偏愛が、計画ではなく思い出が、日々の暮らしを支えている。 ウチに帰ったらまず、台所のシンクを磨こう。 ――誠光社・堀部篤史 傷だらけのステンレスボウル、まだ名前を知らなかった頃のナムルの味、エビと地理、「全人代」の茶杯、早起きして体を動かすことで得られるもの。コロナ禍に経験した隔離生活を経て、再発見された暮らしの細部への愛着。見過ごされがちな日常への鋭利な洞察によりすくい上げられる、息をするために必要な、最低限の営みを見つめ直す十九編。 日常の「細部」にまつわるエッセイ19編を文庫本のスタイルでまとめた一冊です。 前半は11編をほぼ書き下ろし、後半は「梶谷いこのホームページ」に掲載してきた「当用雑記」に加え、新たに書き下ろしたものを含め8編のエッセイを収録しています。 カバー写真は鳥取の古道具屋さん「がふ」さんにご撮影いただき、解説を神戸の書店「1003」店主の奥村千織さんに書いていただきました。また、帯・カバーのテキストは京都の書店「誠光社」店主の堀部篤史さんが寄せてくださいました。
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あったらいいなはなくてもへいき / 梶谷いこ
¥1,760
新本 梶谷いこ 著 ケイアイブックス 2024 以下、出版社HPより 「年を取って40歳の手前になり、いま手元に残っているのは、もしなくしたら、平気ではいられないものばかりだ。」(本文まえがきより) 物持ちよすぎ!!――「物持ちが異様にいい」著者による、8つの愛用品のメモワール。(著者より) 長年使い続けてきたモノをテーマにした「AVE | CORNER PRINTING」のエッセイ連載が、私家版として待望の冊子化。もくじに並んだ品名から、そこはかとなく2000年代の空気が漂う一冊になりました。
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だめをだいじょぶにしていく日々だよ / きくちゆみこ
¥2,090
SOLD OUT
新本 きくちゆみこ 著 taillight 2023 初版第1刷 以下、編集社HPより 2010年よりパーソナルな語りとフィクションによる救いをテーマにしたジンを定期的に発行しつつ、言葉を使った作品制作や展示も行ってきた翻訳・文筆家のきくちゆみこ。 twililight web magazineでの連載をまとめた初めてのエッセイ集『だめをだいじょぶにしていく日々だよ』を12月に刊行します。 -- ままならない過去や体や心をほぐしてくれたのは、いつも書くことだった。 — みんなくるしいね、というときの「みんな」が誰なのかはわからなくとも、そこに自分の姿を見出したことがない人はいないんじゃないか。そんなとき、わたしたちはテーブルの下で見えない手をつないでいる。 この本は、まるでそれがほとんど神さまか何かみたいに、愛し、頼り、信じ、救われ、ときに傷つき打ちのめされながら、言葉と一緒に生きてきたわたしの、なにかとさわがしい心の記録だ。またそれは「言葉とわたし」がどんなふうに変化してきたのか、もしくは変化していくのかの考察でもあった。「だめ、できない」という言葉のうしろで縮こまっていたかちこちの体を、「だいじょうぶ、だいじょうぶ」となんとかなだめて引っ張りあげていくような。 (まえがきより) – 書籍化にあたって、各章ごとに「アフター・トーク」を書き下ろし。自分の文章に再会しつつ、副音声的なつっこみを入れることによって、過去の解釈を変えてだめをだいじょぶにしていく練習になる。 より楽しく、読み応えのあるものになりました! 本の内容に寄り添った素晴らしい装画は前田ひさえさんによるもの。カバー、カバーをとった表紙、本文まで、きくちさん、ひさえさん、そしてデザイン・横山雄さんの気持ちがつまっています。 -- 《目次》 まえがき 第一回: 大地でしっかり 第二回: 自立、もしくは複数の顔との出会い 第三回: ちゃんとひとりでみんなで一緒に 第四回: わたしにとってのわたしたち 第五回: 心の底 第六回: ビー・ヒア・ナウ 第七回: 完璧なパフェ 第八回: 鎮痛剤と押し寿司 第九回: 海のおうち 第十回: 熱の世界 第十一回: 自分の薪を燃やす 第十二回: 壁の花ではなかった あとがき – タイトル:『だめをだいじょぶにしていく日々だよ』 著者:きくちゆみこ 装画: 前田ひさえ デザイン:横山雄 ISBN:978-4-9912851-5-8 判型:188mm × 127mm 並製 ページ数:208ページ 本体価格:1,900円 発行:ignition gallery 発行所:twililight カタログ番号:ign-020 刊行日:2023年12月13日 — 《著者プロフィール》 きくちゆみこ 文章と翻訳。2010年よりパーソナルな語りとフィクションによる救いをテーマにしたジンを定期的に発行、言葉を使った作品制作や展示も行う。主なジンのタイトルに『愛を、まぬがれることはどうやらできないみたいだ』、『内側の内側は外側(わたしたちはどこへだって行ける)』、訳書に『人種差別をしない・させないための20のレッスン』(DU BOOKS)などがある。現在はルドルフ・シュタイナーの人智学をベースに、心とからだと言葉を結びつけるための修行をあれこれ実践中。
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センス・オブ・ワンダー / レイチェル・カーソン、森田真生
¥1,980
新本 レイチェル・カーソン 著、森田真生 訳とそのつづき 筑摩書房 2024 第3刷 「ここにきてよかったね」 この星はすべての生命を祝福している。 世界的ベストセラー『センス・オブ・ワンダー』待望の新訳 さらにその未完の作品を今京都から書き継ぐ 先駆的に化学物質による環境汚染を訴え、今に続く環境学の嚆矢ともなった『沈黙の春』の著者であり科学者であるレイチェル・カーソン。そのカーソンの最後に遺した未完の作品が『センス・オブ・ワンダー』だ。 本書は独立研究者・森田真生による新訳と、「その続き」として森田が描く「僕たちの『センス・オブ・ワンダー』」で構成する。カーソンが残した問いかけに応答しつつ、70年後の今を生きる森田の問題意識に基づいた、新しい読み解き、新しい人間像の模索を行う。 ------ 地球の美しさをよく観察し、深く思いをめぐらせていくとき、いつまでも尽きることがない力が、湧き出してきます。鳥の渡りや潮の満ち引き、春を待つ蕾の姿には、それ自体の美しさだけでなく、象徴的(シンボリック)な美しさがあります。 (レイチェル・カーソン「センス・オブ・ワンダー」より) これから生まれてくるすべての子どもたちが、「きてよかったね」と心から思える、そういう世界を作り出していくこと。僕たちが何度でも新たに、それぞれの「センス・オブ・ワンダー」を生き、書き継いでいこうとしているのもまた、このためなのである。 (森田真生「結 僕たちの「センス・オブ・ワンダー」へ」より)(出版社より)
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ハマれないまま、生きてます / 栗田隆子
¥1,760
新本 栗田隆子 著 創元社 2024 初版第1刷 正解のない問いを考え、多様な他者と生きる シリーズ「あいだで考える」 不確かな時代を共に生きていくために必要な 「自ら考える力」 「他者と対話する力」 「遠い世界を想像する力」 を養う多様な視点を提供する、 10代以上すべての人のための人文書のシリーズ。 * 「『大人になる』ってどういうこと?」「私、何歳になっても『大人になった』気がしない」──いま、子どもと大人の境界はますます曖昧になっている。本書では、子どもにも大人にもハマれないまま生きてきた著者が、自らの内なる「子どもと大人のあいだ」を見つめ、そこにうごめく性と暴力、死への衝動や生きることへのあがきを正直に、時に飄々と描く。そして幼少時から周囲の求める「○○らしさ」と闘い、やがてフェミニズムとキリスト教に出会い、言葉と思想を獲得してきたプロセスを語りだす。子ども/大人の二分法を超えて、「ひと」のありようを問う1冊。(装画:ミロコマチコ)
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文学者とレコード / 田口史人
¥1,100
SOLD OUT
新本 田口史人 著 円盤のレコブック 2024 有名人になったらレコードは作らされる。音楽とはとんと縁がない人とてそれは同じ。自作朗読を中心に様々な趣向で作られる「物を書く仕事」の方々が残した音盤たちは、舞台に上がらない有名人だからこそ、その「声」が聞けるだけでも需要があリました。しかし、一方では表現者でもあった彼らは、盤上で別種の表現もしており、音楽家ではありえないような作品を作っているケースも。一方で詩人たちにはポエトリー・リーディングという「読む文化」がありますが、そこには日本特有の問題も現れています。「表現とは何か」という命題にも迫る文学者編!漫画家編のミニ・コーナーもあり
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中村哲 思索と行動 下
¥2,970
SOLD OUT
新本 中村哲 著 忘羊社、ペシャワール会 2024 「ペシャワール会現地活動報告集成 下 2002~2019」
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AM 4:07
¥1,100
七月堂 2024 内容紹介 【連載】 詩| 西尾勝彦 エッセイ| 12回 Pippo(近現代詩紹介) 西尾勝彦 池上規公子(葉ね文庫) 後藤聖子(七月堂) 4回 城下康明(ひとやすみ書店) 写真|カバー・挿入写真・ポストカード 寺岡圭介(紙片) 【創刊号ゲスト】 エッセイ| 朝吹真理子 岡本啓 詩| 大崎清夏 佐野豊 発行人┆後藤聖子 編集長┆鈴木康太 組版・デザイン┆川島雄太郎 製本指導┆紙とゆびさき 写真┆寺岡圭介 印刷・製本・発行┊七月堂 創刊号発行日┆2024年5月25日 発売┆5月20日 頃 価格┆1,100円(税込) 発行部数┆500部 付録┆ポストカード
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あなたの沖縄 Vol.2
¥1,200
2024 初版第1刷 以下、出版社HPより 90年代生まれが個人的な体験から綴るコラムプロジェクト・あなたの沖縄。 2021年からインターネット上で活動を始め、2023 年の夏にZINE vol.1を発行しました。 vol.2のテーマは、「カルチャーから沖縄を語り始める」。 20~30代は、仕事や家庭が忙しくなり、ゆっくり沖縄を考える時間がなくなっていく時期。 でも、そんな方でも、沖縄の曲を聞いたり、沖縄料理を食べたり、沖縄を歩いたり……日々沖縄と触れているはず。 日常で触れる沖縄のカルチャーを通して、改めて沖縄を見つめ直し、語りはじめてほしい。 このZINEを通して、沖縄との距離感が変わったらうれしいです。 サイズ:B5、60ページ(170g) 【目次】 90年代生まれが体験してきた沖縄のカルチャー 20 選 interview 映像作家・與那覇浩平 interview 漫画家・大白小蟹 column1.“心霊写真とユタと” column2.“我が家のヒヌカン” 本から見える昔の沖縄 読書会レポート 小ニュース「超個人的」沖縄ニュース! column3.“泡盛の甘い香り” column4.“幻のラフテー” お笑い特集・今こそ「沖縄お笑い」を語りたい! 芸人 interview.| 梵天 芸人 interview.| ありんくりん 90年代生まれが振り返る、沖縄お笑いの思い出 わからなくても笑っちゃう! 沖縄お笑い column5.“それでも笑うのだ” 復帰前世代と巡る!・あなたの沖縄・那覇街歩き column6.“僕とコザとタコスのお話 ルポ・闘牛を観に行く ジャーマンケーキ図鑑 column7.“気まぐれポニーテール カルチャーで繋がる沖縄& 台湾 看見Okinawa & Taiwan 的文化 ここも似てる? 台湾と沖縄をつなぐ座談会 編集後記
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【専用商品】詩の中の風景/かえるはかえる
¥2,926
SOLD OUT
こちらの商品は専用商品になります。 該当の方以外の購入はご遠慮ください。 詩の中の風景 946円 かえるはかえる 1980円
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カナリス Vol.5 canalis
¥1,100
新本 カナリス編集部 2017 限定200部 健畠晢、時里二郎、浜田優、藤原安紀子 新本で入荷しておりますが、ヨレやスレ等の経年感があります
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カナリス Vol.6 canalis
¥550
新本 カナリス編集部 2019 健畠晢、時里二郎、浜田優、藤原安紀子
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カナリス Vol.8 canalis
¥1,000
SOLD OUT
新本 カナリス編集室 2024 限定150冊 柄澤齊、健畠晢、時里二郎、浜田優、藤原安紀子
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カナリス Vol.7 canalis
¥900
新本 カナリス Vol.7 カナリス編集部 2021 柄澤齊、健畠晢、時里二郎、浜田優、藤原安紀子 新本で入荷しておりますが、ヨレやスレ等の経年感があります
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時里二郎 詩集〈署名入り〉
¥1,650
SOLD OUT
新本 時里二郎 著 思潮社 現代詩文庫 2024 見返し署名 〈半島〉の言の葉、詩の息づき 植物図鑑の雨の中を 男は朝狩から帰還する 猟の身繕いのまま弓と胡簶を床に投げ出して 仕留めた獲物を閲覧室の机に置く それは耳の形状をした集積回路の基板の破片 だった 彼の矢が過たずにつらぬいた空が一 点の闇を点している 矢の径よりも小さな基 板を射抜いて 錐眼のごとき仮想の穴を穿つ 技はこの世紀のものではない 傭兵だった男は彼の世紀を逃れてこの図書館 に漂着した ここを住処に自らの集積回路か ら剝ぎ取られた幼年の記憶の基板を探すため に 紙片と眼差しに封じられた累々たる文字 の列を追い立てながら 朝狩に発つのだった 男はピンセットで今朝の獲物を丁寧に摘みあ げ 小さな闇に眼差しの糸を通して眼を閉じ る 穀雨の湿りをにじませて 息づくような 森の緑に濡れた基板が微かに震えている (「朝狩」) 時里二郎を導く標は都市になく鉄路にもない。影をひそめて古刹に座す仏像であり、物語を封じて納戸に眠る絵巻であり、波を分けて内海に横たわる半島である。 収録された7冊の詩集は翅を持つ昆虫が変態する一齢から七齢までの過程をなぞらえる。読者は本書でその幼生から羽脱への各ステージを詩人とともに微睡みながら、失われた「時の里」を経めぐるだろう。――柄澤齊 語り=騙りのスタイルで原郷を彫り進める稠密な散文詩。過去/未来へと縦横に伸びる言語探究の地誌『名井島』に至るまで、その詩的彷徨を辿る。 解説=高橋睦郎 池内紀 高柳誠 山尾悠子
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水車小屋のウィル / ロバート・ルイス・スティーヴンソン
¥1,650
新本 ロバート・ルイス・スティーヴンソン 著 有吉 新吾 訳 堀江敏幸 解説 西田書店 2024 スコットランドの山峡から届いた不朽の名作。 『宝島』『ジキル博士とハイド氏』の作者スティーヴンソンが、幼少時代・恋情と死を題材に、「人間の真の仕合せ」をこの短編に込める。
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甘藍の芽 / 城水めぐみ
¥1,760
新本 城水めぐみ 著 港の人 2023 初版第一刷 関西在住の新鋭川柳人のはじめての川柳句集。川柳という十七音字の世界で、みずみずしい感性により言葉と自在に楽しみ、出会う。 装丁 佐野裕哉 ■収録作品より わたくしの生る樹につま先が触れる くちぶえがきこえる春のくぼみから 目印のキリンの柄が消えた町 鳥だった頃の名前で呼んでみる 月へ行く たぶんあなたじゃないひとと ■著者 城水めぐみ(しろみず・めぐみ) 岡山県出身、兵庫県在住。2016年より現代川柳を作句。『現代川柳かもめ舎』『現代川柳』会員。 ■目次 こなごな るるるるる 結び目 モノクロ りんごのうさぎ キャベツ
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架空線 / 澤直哉
¥2,200
SOLD OUT
新本 澤直哉 著 港の人 2023 初版第一刷 今、これほど澄みきった声で本を、詩を、語ることのできる人がいるだろうか。 若きロシア文学者による渾身の散文集。 本も詩も、降って生るのを寝て待つのでなく、立ち上がり、足で強く地を蹴って、空を切るように手を伸ばし、架空を束の間摑んで作られる。だから人の心をかくも狂わせ、慄わせ、高鳴らせる。──本書「跋」より 装丁 港の人装本室 ■内容 「本をめぐる こころの ことばの 形にふれる」 文芸科の学生たちへ向けた講義をもとにした文章。戸田ツトムらブックデザイナーや文学者たちの言葉を引用しながら「人のこころのあり方」「ことばとは何か」に遡って、私たちの生と死の姿としての書物を考える。 「発生へ」 ある少年と交わした会話をきっかけに、心に湧き上がる数々の思い出や詩人たちの横顔をつづる。詩のことばの響きを基調低音に、生命の内奥へと歩みを進める書きおろしエッセイ。
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能力で人を分けなくなる日 / 最首悟
¥1,540
新本 最首悟 著 創元社 2024 本書は、著者の第4子で重度の知的障害者である星子さんとの暮らしや、津久井やまゆり園事件の犯人「植松青年」との手紙のやりとり、また1977年から通った水俣の地と水俣病などについて、10代の3人の若者に語った記録である。能力主義と優生思想、人とのかかわり、個・自立・責任、差別、脳死、人の生死といのち……などをめぐって話しあい、いのちに価値づけはできるのか、「共に生きる」とはどういうことかを考える。
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デレク・ジャーマンの庭
¥4,180
新本 デレク・ジャーマン 著、ハワード・スーリー 写真、山内朋樹 訳 創元社 2024 第一版第1刷 不朽の名作、約30年ぶり待望の新訳復刊! 不朽の名作 『Derek Jarman's Garden』が、 製版のデジタルリマスターにより、 約30年ぶり待望の新訳復刊! 〈没後30年記念出版〉 * 映像作家デレク・ジャーマンの 詩的でクィアな庭づくり 〈庭の生と死が、いつしか 「ぼく」の生と死を映し出す——〉 * 1994年、AIDSでこの世を去った 映像作家のデレク・ジャーマン。 彼は晩年、イギリス南東部の最果ての岬、 原子力発電所にほど近いダンジネスに移り住む。 死の直前まで慈しみ育て続けた プロスペクト・コテージの庭は、 いつしか彼の生と死を映し出し——。 写真家ハワード・スーリーの 美しい写真とともに綴られる、 ジャーマンの穏やかな日々と 秘められた激情。 庭や植物、友人たちや恋人たち、 自身の病と死について—— 生前最後のエッセイを、 美学者であり庭師でもある訳者によって、 ついに新訳復刊! ※植物リスト付
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波打ちぎわの物を探しに / 三品輝起
¥1,980
新本 三品輝起 著 晶文社 2024 私たちはどうして物を買い、所有するのだろうか 東京西荻で20年間続く雑貨屋「Fall」の店主によるエッセイ集 物の売買を巡る状況は刻々と変化している。いままさに波にさらわれんとする物の価値をひとつずつひろいあげる珠玉のエッセイ集。本、アート、工芸、情報、音楽、おしゃれ、サブカル、聖と俗……、ゆらぎ続ける世界のはざまで生きのびる方法をケレン味のない筆致で綴る。
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被災物 モノ語りは増殖する
¥3,850
新本 かたばみ書房 2024 姜信子、川内宏泰、志賀理江子、川島秀一、川内明美、東琢磨、被災物ワークショップ参加者 宮城県気仙沼市のリアスアーク美術館には、東日本大震災の被災物が展示されています。被災物は、単に「破壊された物体」ではなく、それらが使われていた震災以前の暮らしや日常、被災者が抱える思いの記憶です。日常の中にあったころの気配を残す一つ一つの被災物に宿る記憶の"モノ語り"をとおして、他者の記憶を共有し、継承し、命を繋いでいく。このささやかなモノたちが語る記憶に応答する試みが収められています。 姜信子さんによるワークショップの記録、志賀理江子さんによる撮り下ろし写真を収録。